呼び捨てから「容疑者」へ変わった事件報道の呼称
從直呼其名變為「嫌疑犯」的事件報導的稱呼
日本の新聞やテレビのニュースでは通常、「〇〇〇〇さん」という敬称や「岸田文雄首相」などの肩書呼称で報道しますが、罪を犯した疑いで警察に逮捕された人は実名で「〇〇〇〇容疑者」という呼称で報じます。起訴されて裁判になると、容疑者の呼称は「被告」となり、執行猶予のない有罪判決が確定すると「受刑者」、死刑確定の場合は「死刑囚」に変わります。
在日本的報紙和電視新聞中,通常會用「〇〇〇〇さん」的尊稱和「岸田文雄首相」等頭銜來報導,但因犯罪嫌疑被警察逮捕的人會用實名「〇〇〇〇嫌疑犯」來報導。被起訴並審判的話,嫌疑犯的稱呼會變為「被告」,如果沒有緩刑的有罪判决確定了的話,就被稱為「服刑人」,確定死刑的話就變成「死刑囚」。
日本では1989年まで、逮捕された人の名前は呼称をつけず、呼び捨てで報道されていました。罪を犯した嫌疑をかけられた人も、裁判で結論が出るまでは無罪と推定されるのに、報道では逮捕の段階で呼び捨てとなり、「犯人視」されることに批判が高まり、日本のメディアは呼び捨てをやめて容疑者呼称に変更しました。
在日本1989年為止,被逮捕的人名字不加稱呼,而是直呼其名的方式進行報導。即使是犯罪嫌疑的人,在審判結論出來之前明明還是無罪的一個狀況,但是在報導中,就已被視為要被逮捕的人而被直呼其名,被視為「犯人」的批判聲量高漲,日本的媒體也停止了直呼其名的報導方式,改為了嫌疑犯這個稱呼。
80年代には、無実を訴えていた死刑囚らが再審で無罪となるケースが相次ぎ、逮捕の段階では実名を出さずに匿名にすべきだという論議も起こりました。
ごみ収集車の作業員が死亡した事故をめぐり、業務上過失致死容疑で書類送検された清掃会社の社長(起訴猶予)が、呼び捨てで報道した新聞各社などを名誉棄損で訴えた裁判もあり、請求は棄却されましたが、報道の在り方に一石を投じました。警察の発表に偏重しがちだった事件報道が、弁護士らに取材して容疑者の言い分も報じるようになりました。
在80年代,被不實指控的死刑犯們在複審中被判無罪的案件相繼發生,甚至有人提出在逮捕階段不應該被提及真名而是應該要匿名。垃圾車的工作人員死亡的事故,因業務過失致死嫌疑被函送檢方偵辦的清掃公司的社長(起訴延期),以名譽損害起訴了因直呼其名而報導的各報社等的訴訟,雖然請求被駁回了,也對報導這應有的狀態掀起了漣漪。 往往偏向於警方發表的事件報導,現在也變得會採訪辯方律師們講述嫌疑人的說詞。
ただ、容疑者呼称が始まって30年以上が経過し、「容疑者=犯人」とみなす風潮が強まっているのではないかという指摘もあります。一方、事件や事故の被害者について、被害者本人や遺族が実名の公表を望んでいないという理由で、警察が名前を発表しないことも増えています。
但是,嫌疑人這個稱呼已經經過了30多年,也有人指出「嫌疑犯=犯人」的風潮正在逐漸加强。 另一方面,關於事件和事故的受害者,因受害者本人和遺屬由於不希望公佈本名,警察不發表姓名的情况也在增加。
台湾の事件報道を見ると、逮捕された人を「〇姓男子」などと、姓だけ出して名は出さないケースが目につきます。同じ姓の人がたくさんいる台湾ならではのプライバシーに配慮した呼称と言えそうです。
從臺灣的報導事件來看,被逮捕的人被稱為「〇姓男子」等,只報姓而不報名字的情况引人注目。 可以說是考慮到很多同姓的人的臺灣特有的隱私稱呼。