街中の不思議な看板④
犬と狗、猫と貓
台湾でもペットブームが起きているのでしょうか。イヌと散歩する人たちをよく見かけます。ネコ専門の美容院やホテルもありますが、動物病院の前で「犬」と「狗」が“同居”している看板を見つけました。
犬和狗、猫和貓
在台灣也掀起了寵物的熱潮了嗎。經常可以看到狗和人一起散步的景象。也有專門經營猫的美容院和飯店等, 在動物醫院前發現了「犬」和「狗」兩個字同時存在的招牌。
dogを意味する漢字は、日本では「犬」を使い、「狗」は「走狗」「羊頭狗肉」などの熟語でしか使われません。
表示dog的漢字,在日文中是用「犬」表示,「狗」這一漢字,只被使用於「走狗」和「羊頭狗肉」等慣用語中。
この看板で気になったのはdogよりも、catのほうです。catを意味する漢字は、日本では「猫」という「犭」(獣<けもの>偏)の漢字を使い、「豸」(貉<むじな>偏)の「貓」は辞書に旧字体として掲載されているだけです。中国の簡体字も「猫」が使われています。
在這個看板上我比較在意的是cat,而不是dog。 在日本, cat這一詞的漢字是使用「猫」「犭」(獣<けもの>偏)為部首作為漢字,而另外這個部首的漢子「豸」(貉<むじな>偏)則只在字典上作為舊字體被記載。 中國的簡體字也是使用「猫」這一字。
「豸」は、獣が身をかがめて獲物を狙っているさまを表していて、catがちょこんと座っている姿は「豸」のほうがぴったりです。日本では、ネコやタヌキは偏が「犭」に変わってしまったのに、「豹」「貂」などの動物のほか、人の顔つきを指す「容貌」では「豸」の偏が今でも使われています。
「豸」表示野獸彎下身子瞄準獵物的樣子,cat端坐著的樣子更適合以「豸」來表示。
在日本,猫和狸猫的部首都已經變成了「犭」,但除了「豹」「貂」等其他動物外,在用來形容人的長相的「相貌」中,至今依舊是使用「豸」為部首做使用。
日本では、動物をカタカナで書くことも多いのですが、「イヌ」「ネコ」とカタカナにしてしまうと画一化してしまいます。大小さまざま700種以上もいるといわれるdog、個性豊かなcatは、姿が想像できて使い分けができる漢字を使うほうがふさわしいと思います。
在日本,用片假名書寫動物的情况也很多,但是如果用片假名寫「イヌ」「ネコ」的話,就會過度均一化了。 據說大小不一,有700多種的dog,個性豐富的cat,我覺得應該使用能想像其姿態並能區分使用的漢字比較合適。