◎初心忘るべからず(しょしんわするべからず)
「勿忘初衷」
ビジネスシーンでも日常生活の中でも頻繁に使われることわざです。この言葉を「座右の銘(ざゆうのめい)」とする人も多く、また、スピーチの中にもよく登場します。
不論是商業的場合或是日常生活的場合都會被經常使用的俗語。將這個話做成座右銘的人有很多、另外、演講時也會經常被用到。
「初心」は何かを最初に始めたときの純粋な気持ちのこと、「忘る」は「忘れる」の古い言い方、「べからず」は「〜してはいけない」という意味です。つまり"初心を忘れるな"ということです。
「初心」是最初開始做某事時的純粹心情,「忘る」是「忘れ」的舊說法,「べからず」是「〜してはいけない」的意思。 也就是說“不要忘記初衷”。
意味は、"何事においても、始めた頃の謙虚で真剣な気持ちを持ち続けていかねばならない"ということ。慣れによって謙虚さや純粋さが失われることを戒めています。
意思是“無論在什麼事情上,開始的時候都必須一直保持謙虛認真的心情”。 告誡大家,習慣後會失去謙虛和純粹。
[例文]
※「初心忘るべからず」というように、習い始めた時の気持ちは大切だ。
※会社も軌道に乗ってきたが、こんな時こそ「初心忘るべからず」で頑張りたい。
※いくら仕事に慣れても、常に「初心忘るべからず」の精神を忘れないようにしてください。
※夫婦喧嘩の時は、付き合い始めた時の気持ちを思い出すようにしています。「初心忘るべからず」です。
※ちょっと上達したからといっ て、いい気になってはいけな い。 「初心忘るべからず」だよ。
※「勿忘初衷」,開始學習時的心情很重要。
※公司也走上了軌道,但正是這種時候,更應該努力「不要忘記初衷」。
※無論工作多麼熟悉,請不要忘記「勿忘初衷」的精神。
※夫妻吵架的時候,會讓自己想起開始交往時的心情。 「勿忘初衷」。
※不要因為稍微進步了一點就得意忘形。「不要忘記初衷」哦。
このことわざは、「能(のう)」の役者であり作者でもある「世阿弥(ぜあみ)」の著書「花鏡」に由来します。
這個諺語來源於《能》的演員兼作者的《世阿彌》的著作《花鏡》。
「能」とは、室町時代(14世紀)に成立した日本の代表的な古典芸能です。独自の様式を持った仮面歌舞劇といったものです。「世阿弥」は、父の「観阿弥(かんあみ)」とともに、「能」を大成させた人物。「花鏡」は「能」の芸術論であると同時に、演者の心得を書いたものでもあります。
「能」是室町時代(14世紀)成立的日本具有代表性的古典藝術。 這是一部擁有獨特風格的假面歌舞劇。「世阿彌」是和父親「観阿弥(かんあみ)」一起,使「能」變為集大成的人物。「花鏡」是「能」的藝術論,同時也是表演者的心得。
世阿弥は「花鏡」の中で、繰り返し「初心忘るべからず」と述べています。しかし、この意味は、現在ことわざとして使われている意味とは少し違います。世阿弥が言っているのは、"習い始めのころの未熟さや恥ずかしさを忘れるな"ということです。つまり、"初めのころの失敗や苦労など屈辱をバネにして成長しなさい"と言いたいのです。この「未熟・失敗・屈辱」が、いつの間にか「謙虚・真剣・純粋」に変わっていったようです。
世阿彌在《花鏡》中反復強調「勿忘初衷」。但是,這個意思和現在作為諺語所使用的意思稍有些不同。世阿彌說的是“不要忘記剛開始學習時的不成熟和害羞」。也就是說,“請記得開始時的失敗和辛苦及屈辱,以此為成長動力”。這種「未熟、失敗、屈辱”在不知不覺中變成了「謙虛、認真、純粹」。
「初心」は日本独特の言葉で、日本人が大好きな言葉です。かつてアップル創業者スティーブ・ジョブズは「日本にある素晴らしい言葉」と絶賛したそうです。
「初心」是日本獨特的詞語,是日本人最喜歡的語言。 據說蘋果公司的創始人史蒂夫・賈伯斯曾經對其讚不絕口,說這是「在日本詞彙中是非常棒的詞」。