◎夕立(ゆうだち)
夏の午後から夕方にかけて、急に空が暗くなって激しい雨が降ることがあります。この短時間で狭い範囲に降る雨を「夕立」と言います。
夕立には、その降り方が特徴的なことから様々な別名があります。
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從夏天的午後到傍晚前,有時會突然天色變暗,下起激烈的雨,這種短時於狹窄範圍內降下的雨稱作「夕立」。夕立隨著所降方式有其特徵,有著各式各樣的別名
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〇白雨(はくう)
前がよく見えないほどの突然の激しい雨。降っている雨が白っぽく見えることから「白雨」と呼ばれる。
葛飾北斎「冨嶽三十六景(とみだけさんじゅうろくけい)」の中に「山下白雨(さんかはくう)」、歌川広重「東海道五十三次」に「庄野白雨(しょうのはくう)」と題された浮世絵がある。
(突然降下劇烈的大雨,幾乎到達無法看清前方的程度,因為降下的雨看起來一片白茫茫,所以被稱為「白雨」。
也有像是葛飾北齋「富嶽三十六景」中的「山下白雨」、歌川廣重「東海道五十三次」中的「庄野白雨」以此被題名的浮世繪。)
〇驟雨(しゅうう)
「驟」は馬が疾走していくという意味。激しい雨が地面を叩きつけながら通り過ぎていく様子を表している。
(「驟」是馬疾走奔馳的意思,表現出激烈的降雨,一邊敲擊著地面,一邊通過的樣子。)
〇村雨(むらさめ)
村(むら)は人が多く集まっていることから「群れる(むれる)」につながる。激しく水量が多いという意味の「群れた雨」が「村雨」に変化した。
(因為村是人群聚集的意思,因此與「群(む)れる(群聚)」一詞作連結,有著激烈水量又大意思的「群れた雨」就變成了「村雨」)
〇銀竹(ぎんちく)
激しく降る大粒の雨を銀色の竹にたとえた。京都・嵐山や苗栗・烏嘎彥の竹林のような群生を想起させる。
(將劇烈降下大顆的雨珠比喻做銀色的竹子,使人想起如京都嵐山或是苗栗烏嘎彥的竹林群生一般。)
〇銀箭(ぎんせん)
「箭」は矢のこと。激しく降る雨を光る銀色の矢にたとえた。無数に降りそそぐ銀の矢は、美しくもあり恐怖でもある。
夏目漱石の小説「草枕」に、『幾条の銀箭が斜めに走る』という文が出てくる。
(「箭」即為矢,將激烈降下的雨譬喻成發著光的銀色箭矢,無數降下注入的銀箭,
美麗卻也恐怖,在夏目漱石的小說中,也有著一句『幾支銀箭斜射閃過』。)
〇喜雨(きう)
夏の長い日照りが続いた後、ようやく雨が降る。日照りの日が長く続くと農作物に被害が出たり、生活用水に不自由を来たすため、まさに「喜び(よろこび)の雨」となる。
(在夏日長時間的持續日曬後,總算降下雨水,日曬時間長時間持續的話,對農作物會出現危害,因為引起民生用水上的不方便,毫無疑問是喜悅之雨呢。)
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最後に「ゲリラ豪雨(げりらごうう)」を紹介します。
近年、異常気象のせいで、突発的で予測困難(よそくこんなん)な局地的大雨が降るようになりました。以前は夕立や集中(しゅうちゅう)豪雨などの言葉が使われていたのですが、そのあまりに極端(きょくたん)な降り方から、「ゲリラ豪雨」という言葉が使われるようになりました。軍事用語で"奇襲を多用する非正規部隊"を意味するゲリラにたとえたのです。
「ゲリラ豪雨」は、2008年新語・流行語大賞トップ10に選出されています。
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最後來介紹「ゲリラ豪雨」,在近年因為氣象異常的關係,變的會降下突發且難以預測的局部大雨,以前會使用夕立或集中豪雨等等的字眼,但從這種十分極端的降雨方式,變成使用「ゲリラ豪雨」這一詞。是將其比喻成在軍事用語中,常使用突襲的非正式部隊意思的ゲリラ而來,「ゲリラ豪雨」也被選為2008新語・流行語大賞前10名。